切迫早産で、自宅安静を命じられた妊婦です。
子宮頚管(しきゅうけいかん)が、1.2センチという短さでも、なんとか妊娠を維持しています;;
一週間おきに病院へ行き、毎度入院をススメられ、危険な状態だと分かっていながら、入院を断固拒否してきました。
が、
診察に訪れた私に、いつもの先生ではなく、なんと院長先生がやってきて、私を説得してきました。
どーん!と印籠を出された気分で、院長先生の言う事に従う事になりました。
これは切迫早産と診断されてから、入院を拒み続けた3週間後の出来事でした。
切迫早産で入院するのは嫌だ

切迫早産で入院するなんて!どこの誰か分からない人と同室になるなんて!慣れない枕で寝るなんて!大好きな旦那様に会えないなんて!24時間点滴に縛られるなんて!・・・・ブツブツ。
切迫早産で入院するって決めてからの、私の潔くない時間が始まりました。
妊娠発覚してから今日まで毎日不安でしょうがなかったのに、切迫早産で入院したらもっと不安になるし、不安になった私を誰が支えるん?
肝心な旦那様が居ないなんて、もう地獄以外のなんでもないじゃん。
切迫早産で入院すると決めてから、毎日毎日、ほっっっんとに嫌で、毎日泣いていました。
なんで私ばかりがこんな思いをしなきゃいけないの!?
私事ですが、仕事が面白くなってきた所にデキ婚。妊娠後のツワリから解放されたと思ったら切迫早産になった。妊娠してからの私、散々です。
人生長い。そんな事もあるさ。なんて、何年か後には言っているかもしれませんが、今!この今が!絶頂不幸なんです!
赤ちゃんの為の入院だって事はわかってる
入院が決まり、地獄に放り投げられる前の心境でいました。イライラも増し、触れるもの皆傷つける状態。大荒れの雲行きに旦那様もタジタジ。
だけど、現実、大好きな人との可愛い赤ちゃんを守る事が、今の私に課せられたミッションである。
一日でも長くお腹に居てもらう事が今は一番大切な事。

わかってるよ!百も承知だよ!くそー!何度も聞いた!赤ちゃんを守る為!だから分かってるんだってばぁ;;
大好きな旦那様に泣きながら叫んでも、切迫早産の事実は変わらない、だからわかってるんだってばー!!
何度も何度も同じ事言われ、何度も何度も同じ言葉を返した。
お腹の中に居る1日は、胎児にとっての3日と同じ
どんなに赤ちゃんを守ると言っても、結局自分の事ばかり優先していたから入院するのを嫌がったのかもしれません。
頭の中で、私ばかりどうしてこんな思いをしなくてはいけないの!?が連呼していました。
赤ちゃんが子宮内で数ヵ月生きる。それがとても重要である事もわかっている。
お腹の中に居る1日は、胎児にとっての3日と同じなのだから。
そう言われても、この腕にわが子を抱いていない私には、命の重みが分からない。私は本当に親になる資格がない、それでもよい!とさえ思ったほど。
切迫早産で入院することを強く進める旦那と、病院側
私の気持ちなど一切考えてくれない病院と、私の事を不憫に思っているという顔をしながら強く入院を勧める旦那様が居ました。
人の親になる自覚が足りない?そういわれてもしょうがないと思うほど、私は入院したくなかった。
まわりから見るとただのワガママな女でしかないのだろう。
自分が死ぬかもしれない状況とは違うのだから。じゃぁ、赤ちゃんが死んで生まれてきても良いのか。自分の赤ちゃんが早産のせいで障害を抱えても良いのか。
それは絶対違う!
自分と自問自答を繰り返していた。
入院する為に荷物をまとめる
どんなに泣いても、どんなに嘆いても、私が切迫早産である事には変わりなく、早産へリーチがかかっているというのも変わらない。
自分が可愛いからワガママを言い続けたけど、愛した人との赤ちゃんに結局会いたいし、この腕に抱いて愛したい。
人に命の重みに関して色々言わても、正直ピンと来てないのに、私は、泣きながら大きなカバンを取り出し、必要であろう荷物をまとめだした。
これでいいのだ。私は人の子だった。

赤ちゃんの為、赤ちゃんの為、赤ちゃんの為、赤ちゃんの為、赤ちゃんの為、赤ちゃんの為…
呪文のように繰り返しながら。
数年後、切迫早産で入院した事は絶対に後悔してないはず
妊娠したと分かった時、大好きな人との可愛い赤ちゃんとの生活が頭の中でキラキラと映し出され、ワクワクが先に立って、妊娠中のマイナートラブルの事など想像さえしなかった。
いつか、その思い描いたキラキラした生活が始まった時、切迫早産で入院した事を私は後悔していないと思うんだ。
赤ちゃんをお腹の中で守った!障害もなく、早産しなかった!と誇らしく、思うに違いない。
今はぐっとこらえて、潔く入院することが、キラキラな生活の為であり、いづれ訪れる幸せの為なのだ。
幸せへの道は、険しいんだな。よくわかったよ。
荷物をまとめた私は、タクシーを呼び、その足で病院へ旅立ちました・・・・。